コロナ禍の影響で、休みの日でも外出ができないことが多かったので、テレビの録画番組を家で見る機会も多い。

いろいろ見たなかで、NHKの新日本風土記「長崎の教会」という番組があって、この番組がなかなか良かった。(2016年の再放送。先週の5月22日にBSプレミアムで放送)

 長崎の教会といっても、世界遺産に登録された建築遺産としての教会(建物)の特集ではなく、「長崎に住む人々の信仰共同体としての教会」がテーマだったようで、信者の人たちの信仰生活も含めた日々の暮らしに視座があったような感じだった。

やはり信徒と神父の距離感に驚く。
「自分の息子。あるいは近所の家の息子」が神父だったりするのである。
師弟という感じではなく家族的な雰囲気の絆感というものがヒシヒシと伝わってくる感じがした。

長崎カトリック神学院 のドキュメントもあったが、長崎カトリック神学院 を見たのも初めてだった。
長崎カトリック神学院は神学校に入る前の中学生高校生対象の小神学校で、前身の長崎公教神学校は、大浦天主堂の横の旧羅典神学校の場所にあったようだ。
 旧羅典神学校だったこともあってだろうか、朝晩の聖務日課を子供たちはラテン語でも祈っていた。

中高生対象の小神学校は、日本でもこの長崎カトリック神学院しかない。

首都圏や関西圏から比べれば、人口的には差のある43万人の地方都市に、こういう学校があるというところは(カトリックという宗教の面では)やはり特殊な街といっていい。

生活と文化に根ざしているという点で、長崎のカトリックは、やはり全然厚みが違う。

長崎に対する憧れ感がまた膨らんだ番組だった。