歴史の教科書にその名前が登場するグーテンベルクは活版印刷の発明者だが、15世紀のこの発明は人類の歴史上での大発明とされている。
中世ヨーロッパは教会が社会の中心にあった時代なので、活版印刷の発明は、世界で最初の印刷聖書の制作に繋がる。それがグーテンベルク42行聖書である。 
1ページの行数がその名のとうり42行の行数になっていて、言語はラテン語のヴルガータ聖書である。

後にマルティン・ルターがドイツ語訳聖書を作るが、活版印刷という技術が無ければ、このドイツ語訳聖書も増刷できなかったので、活版印刷は宗教改革に大きな影響を与えたとも言われる。

グーテンベルク42行聖書は、現在、世界で48部あるそうだが、その所在地がWikipeに載っている。 
日本では、慶応大学(完本)と東北学院大学(不完全本)にあるようだ。
慶応大学の聖書は、丸善が1987年に創業120年事業で購入したものらしい。

Wikipeには載っていないが、飯田橋の凸版印刷の印刷博物館にも、1ページの状態のものがある。
以前現物を見たことがあったが、印刷の仕上がりが悪いという感じはしなかった。
文字は、ブラックレターと呼ばれるゴシック体で、極端に縦線が太く横線が細い。
読みにくいが重厚で表情があり、見ているだけでグレゴリオ聖歌の空耳が聞こえてくるような書体である。

また印刷博物館で見たくなってきたが、惜しいことに昨年の2015年の春頃に「ヴァチカン教皇庁図書館展II」という企画展をやっていたようだ。

ホームページをよく見ていたら、なんとテープカットのときにスピーチをするヴァチカンの大司教様の写真まであるではないか!!!

時、既に遅し・・・
最近こういう感じで、後から知るというパターンがなんか多い・・・

凸版印刷は、ヴァチカン教皇庁図書館所有のグーテンベルク42行聖書のデジタルアーカイブ化を進めていることもあって、いろいろヴァチカンとの繋がりがあるようだ。
日本ではカトリック信徒数が全人口の1%に満たないにもかかわらず、日本の会社がヴァチカンの歴史資料の保存事業に関わっていることは、なんとなく嬉しい。