以前このブログで、「綸子地著色聖体秘蹟図指物」について話題にさせてもらったことがあった。

国の重要文化財にも指定されている「綸子地著色聖体秘蹟図指物」とは何か?

長ったらしい漢字の文字からはおよそ想像しがたい、このキリスト教の絵柄の布。

amakusasirou zinntyuuki 11

「綸子地著色聖体秘蹟図指物」とは、島原の乱で天草四郎の一揆軍が用いた陣中旗のことである。

ただ1人生き残った絵師の山田右衛門作が描いたとされているが、祝祭で使われていた旗を軍旗にしたとの説もあり真相はわからない。
焼けたりはせず、ほぼ完璧な姿で残っているが血痕や弾痕がついている。 

およそ軍旗には似つかわしくない静かで均整のとれた図柄。 
細部は粗さがあるものの美しい構図になっている。 

上部にある文字は古ポルトガル語で「LOVVAD SEIA OSACTISSIM SACRAMENTO (いとも尊き聖体の秘蹟ほめ尊まれ給え《文化庁訳》)」と記されている。 

ホスティアやカリスの形が、現代のミサで使われるものと驚く程似ていて 
そして天使が跪いている。

ミサ中の跪きを止める??という話がでている今、この旗の絵柄のことが、頭のなかで何度か思い浮かんだ。 

日本のカトリックの歴史のなかで、キリシタンの時代のことがわかる遺物は少ない。 
特にこの遺物は、西洋社会との繋がりを完全に断たれたキリシタン迫害期のものなのだが、この遺物からも感じ取ることができる信仰の姿というのは、日本人が独自に想い描いたものではない。 
しかも日本語ではない西欧世界の言語で御聖体への想いが綴られている。 

私は、インカルチュレーション(文化的受肉)というものは、創造するものではなく、受け継がれたものを大切にし、そのままに受け継いでいくことで培われていくものだと思っている 

「日本における適応」のために、跪きを止めるという発想は何処かがおかしい。

あたりまえのことだが、ローマとの絆を断ったらローマンカトリックではない。 

跪き廃止の問題に関しては、Benedictusさんも、ブログで書かれているが、この内容に関して私は大変共感した。 
http://blogs.yahoo.co.jp/sacerdosaeternus/48486226.html 


ローマとの絆を決して絶たないということの方が、迫害に苦しめられた、信仰におけるご先祖様の想いに応えることだと私は思っている。