コメント欄で薦めてもらった「天使の奇跡  本当にあった37の出会い」という本を Amazon で古本を購入した。

一番安い本を買ったら、ところどころに前の持ち主が鉛筆で線を引いていて、この線のせいでとても読みづらい。
関心のあるテーマなのに、古本としての状態の不味さで、買い物としては大失敗してしまった。

ただし内容は興味深い。

天使のような人柄の人に会ったという話ではない。

本当に天使としか思えない存在に実際に会ったという経験談をまとめた本なので、ちょっと臨死体験を読んでいるような感じがする。

「羽があったとか白い服を着ていたとか、いかにもそれらしい天使を実際に見た」という体験談もあるし、「最初は気づかなかったが後から想えばあの人物は天使だったとしか思えない」というような話もある。
あるいは「自分は天使の存在に気づかないのに、同じ場所にいる者が見ている」という体験談もあった。
これは自分に危害を加えようとする犯罪者に対して天使が存在を示していたというケースだった。

「天使らしい姿の天使を見た」という話は非現実的すぎてイメージがわきにくい。

「自分には見えなかった。気づかなかった。だけど・・・」という話の方が興味が湧く。

そういう話には、話の冒頭に列王記の聖句が引用されていた。


列王記下6

神の人の召し使いが朝早く起きて外に出てみると、軍馬や戦車を持った軍隊が町を包囲していた。従者は言った。「ああ、御主人よ、どうすればいいのですか。」するとエリシャは、「恐れてはならない。わたしたちと共にいる者の方が、彼らと共にいる者より多い」と言って、主に祈り、「主よ、彼の目を開いて見えるようにしてください」と願った。主が従者の目を開かれたので、彼は火の馬と戦車がエリシャを囲んで山に満ちているのを見た。アラム軍が攻め下って来たので、エリシャが主に祈って、「この異邦の民を打って目をくらましてください」と言うと、主はエリシャの言葉どおり彼らを打って目をくらまされた。 エリシャは彼らに、「これはあなたたちの行く道ではない。これはあなたたちの求める町ではない。わたしについて来なさい。あなたたちの捜している人のところへわたしが連れて行ってあげよう」と言って、彼らをサマリアに連れて行った。彼らがサマリアに着くと、エリシャは、「主よ、彼らの目を開いて見えるようにしてください」と言った。主が彼らの目を開かれ、彼らは見えるようになったが、見たのは自分たちがサマリアの真ん中にいるということであった。

聖書では「見える」「見えない」「気づく」「気づかない」という話が要所要所にある。
こういう箇所に遭遇すると、ちょっとドキッとする。