カトリの日記

・日々の雑感とともに、主にカトリック教会について書いているブログです。

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・キリシタンの時代から現代までの「カトリックの日本人」や「伝統的典礼」「教会建築」「教会音楽」 「宗教美術」など興味関心はいろいろ。

今アメリカでは、人工妊娠中絶問題について、プロライフかプロチョイスかで国論を二分する問題となっている。

人工妊娠中絶については、カトリックの場合は宗教的に許されず破門になってしまうので、プロチョイスの側に立つことは本来あり得ない。

ただし、バイデン大統領は、カトリックであるにもかかわらずプロチョイスの側に立ってしまったので、私的にはちょっと困惑してしまう。

大統領としては前任者よりもかなり安定感があるけれども、ちょっと残念なのがこの問題で、票読みすることで宗教信条を曲げないで欲しいと思ってしまう。


日本では人工妊娠中絶については、あまり政治的な論点にはならない。

しかし年間14万人以上の胎児の命が失われていて、しかも10代の比率が50%以上もあることを思えば「10代の望まない妊娠」のことを、もっと大きな社会問題として考えなければならないように思う。

熊本の慈恵病院という病院が「こうのとりのゆりかご」という身元不明の匿名新生児受け入れを行なっているが、この病院がカトリック系というのも「胎児の命を救う」という宗教的な信条あってのことなのだと思う。

しかし、少子化問題がクローズアップされ、政府が本腰を入れて対策を行おうとしているなかで、こういった望まない妊娠による人工妊娠中絶や婚外子などのことについてはあまりニュースにならない。

フランスやドイツなどは、日本と比べかなり婚外子率が高いらしい。

少子化問題の解決と婚外子率において、因果関係がどのくらいあるのかは、専門家の見解を知りたいところではある。

ただ赤ちゃんの命が救われて婚外子の社会的立場が尊重されるようになることが、仮に少子化問題のひとつの対応策になるならば、これはとても良いことのように思える。

多様な意見はあるだろうが「命の尊重」こそが最優先課題のように思えるからだ。

どうも、岸田さんや担当大臣の発言の印象では、予算配分などをどうするといったことばかりで、「命の尊重」を持って少子化問題に取り組むという姿勢が見られない。

特に今の岸田政権になってからの言葉の軽さが、どうも気になっている。

来週の選挙にあたって、地方選挙の論点ではないがそんなことをちょっと考えた。
 

コロナウイルス感染が少しづつ治まってきている中でミサへの参列制限はかなり減ってきたが、制限されていたピークの時には youtube のミサを視聴することが度々あった。

そういう行動変容の結果もあって、「ミサに行けない時は youtube ミサを観る」というのも新しい習慣になったようにも感じる。

様々な教会の youtube ミサを視聴させてもらったが、最終的には広島の幟町教会の youtube が相性が良くてここの中継に落ち着いている。

幟町教会のミサではミサの中で「霊的聖体拝領の祈り」もある。

「主イエス・キリスト、あなたがご聖体の秘跡のうちにまことにおいでになることを信じ、すべてに超えてあなたを愛し、わたしの心に迎えたいと望みます。今、秘跡によるご聖体を受けることができない私の心においでください。あなたが、今わたしの心にまことにおいでになったことを信じて感謝いたします。いつもあなたと一致したいと望むわたしがあなたから離れることの無いようにしてください。」

「わたしがあなたから離れることの無いようにしてください」
というところは、信仰を維持することについても自分の意思の力だけではなく神様の御技を願っているようなところがあって、こういうところはカトリックらしい。

文語版の場合だと「願わくは主を離るるを許さず、悪魔の罠より救い給え」という言い方になる。

「離れること」
のプロセスに「悪魔の罠」があるということがはっきり書かれていて、わかりやすさでいえばより分かり易い。

毎週ミサに行くという行為は信仰が強いからではない。

むしろ逆で、信仰心が危うくとも「ご聖体の秘跡に与ることで『悪魔の罠』に落ちずにすんでいる。」というふうに考えることもできるかもしれない。


コロナ期間中は、外出に制約が多かったせいか、Amazon primeビデオを観ることが多かった。
家族で観ることになると、息子の趣味にも合わせなければならなくなって、マーベル映画のような作品がどうしても多くなる。

マーベル映画は、アクションは派手なので面白いと言えば面白い。

が・・・映画製作者の意図を読みこんで楽しむような深みが無い・・・

映画鑑賞の醍醐味は「異次元世界の非日常的擬似体験」だけでは無いのである。

商業映画でも、しっかりとしたテーマ性があって感動できる映画や、ストーリーの展開を楽しみながら人間を見つめられる映画、映像美をじっくり味わえる映画などを観たい感じ。

最近は自動車通勤になったので、FMラジオを聴くようになり、日常的に映画批評を聴けるようになった。
この生活変化によって、もう少し制作意図を楽しめる映画もいろいろ公開されていることがわかってきた。

FM cocolo 野村雅夫さんの「映画短評」がいい。

https://kdc.hatenablog.com/archive

この「映画短評」の手引きに沿って観ていくならば、

「離ればなれになっても」

「ドリーム・ホース」

「ノースマン 導かれし復讐者」

「仕掛人 藤枝梅安」


のあたりかなという感じ・・・

私の場合、都会に住んでいるわけではないので、身近な映画館はイオンモールのシネコンになるが、モールのシネコンは観客動員数最優先で、どちらかといえば、作品の良否よりもあらかじめ観客数が読める映画が公開されている。

うちの近くのイオンモールのシネコンは「仕掛人 藤枝梅安」ですら、やってない。

やっぱりというか、ご多分にもれずというか・・・


大阪の中心地まで行けばいい話ではあるけれど、映画文化で取り残されていると思うとちょっと寂しい・・・

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